Omni One for Questとは?Meta Quest公式対応のVR歩行デバイスで「歩くVR」は近づいたのか

VRの中を自由に歩き回りたい。

これは、VRを触ったことがある人なら一度は思うことだと思います。

でも現実には、部屋の広さには限界があります。数歩なら歩けても、ゲームの中の街や宇宙船やダンジョンを、そのまま自分の足で移動するのは難しいです。

そこで出てくるのが、VR用の歩行デバイスです。

今回見つけたのは、Virtuixの「Omni One for Quest」についてのRoad to VRの記事です。Omni OneがMeta Questに公式対応し、Quest向けのVRトレッドミルとして扱いやすくなった、という内容です。

この記事では、Omni One for Questがどんなデバイスなのか、何がすごいのか、そして家庭用VRとして現実的なのかを整理します。

Omni One for Questは何をするデバイス?

Omni One for Questは、VRの中を自分の足で移動するための歩行デバイスです。

ざっくり言うと、専用の台の上で歩いたり走ったりすることで、その動きがVR内の移動に反映されます。

普通のVRゲームでは、移動はスティック操作が中心です。

でもOmni Oneのようなデバイスでは、プレイヤー自身が身体を動かして進みます。歩く、走る、しゃがむ、ジャンプする。そういう全身の動きがVR体験に入ってくるわけです。

これは、かなり大きいです。

VRで「そこにいる感じ」を作るには、映像や音だけでは足りません。自分の身体が、その世界の中でどう動けるかも大事です。

Meta Questに公式対応したのが大きい

Road to VRの記事によると、Omni OneはMeta Questに公式対応した初のVRトレッドミルです。

以前からPC VRやPico 4 Ultra Enterpriseなどでは使われていましたが、今回のポイントは、Quest 2とQuest 3でネイティブに使えるようになったことです。

これは、けっこう大きな意味があります。

PCにつないで使うVR機器は、どうしても準備が大変になりがちです。PC性能、ケーブル、設定、対応ソフト。やることが多いです。

一方でQuestは、単体で使えるVRヘッドセットです。

そこにOmni Oneが対応することで、「VR歩行デバイスを家庭で使う」ハードルが少し下がります。

もちろん、安いとか小さいとかいう話ではありません。でも、PC VR専用よりは一般ユーザーに近づいたと言えます。

価格はかなり本気

Virtuix公式ページでは、Omni One for Questの価格は **2,595ドル** と表示されています。

月額支払いの案内もありますが、どちらにしても気軽に買える価格ではありません。

日本円にすると、為替や送料、税金によってかなり大きな金額になります。

なので、これは「ちょっと試しに買う周辺機器」というより、かなり本気のVR体験装置です。

ここは冷静に見たほうがいいです。

すごい。夢がある。だけど高い。はい、現実です。

対応ゲームは増えている途中

Road to VRの記事では、Omni One for Questに対応するゲームとして、VAIL、Forefront、The Boys: Trigger Warning、Star Trek: Infection、Teenage Mutant Ninja Turtles: Empire City、Men in Black: Most Wanted、Exoshock、Zero Caliber 2などが挙げられています。

Virtuix公式ページでも、対応ゲームのライブラリが増えていることが説明されています。

ここで大事なのは、「対応ゲームがあるかどうか」です。

歩行デバイスは、デバイスだけでは価値が出ません。

ちゃんと対応したゲームがあって、そこで歩くことが体験の中心になるから意味があります。

もし対応ゲームが少ないままだと、せっかくの装置も使う機会が限られます。

逆に、対応ゲームが増えて「このゲームはOmni Oneで遊ぶと別物」と言える作品が出てくると、価値が一気に伝わりやすくなります。

家庭用としての現実性

Omni One for Questは家庭用を意識した製品です。

Virtuix公式ページでは、4フィート径の比較的コンパクトな設計、移動しやすい内蔵ホイール、収納スペース、安全を支えるベストとサポートアームなどが説明されています。

とはいえ、日本の住宅事情で考えると、かなり大きな買い物です。

サイズだけでなく、置き場所、床、騒音、家族の理解、使わないときの収納。考えることは多いです。

個人的には、すぐに一般家庭へ広く普及するというより、まずは本気のVRユーザー、配信者、研究用途、トレーニング用途、施設向けに近いところから広がる気がします。

ただ、Quest対応によって「完全に業務用っぽいもの」から「家庭で使う人も出てきそうなもの」には一歩近づきました。

歩行デバイスの面白さ

VR歩行デバイスの面白さは、単に移動方法が変わることだけではありません。

身体の使い方そのものが変わります。

スティックで前に進むのと、自分の足で前に進むのでは、脳の受け取り方が違います。

歩く、走る、振り返る、しゃがむ。そういう動きがゲーム内の行動とつながると、VRの世界はかなり身体に近づきます。

このブログで追いかけたい「本当にその世界に行けるようにする」というテーマには、かなり近いデバイスです。

触覚グローブが「手で触れる」を近づけるなら、Omni Oneは「足で移動する」を近づける装置です。

課題も多い

ただし、課題ははっきりあります。

  • 価格が高い
  • 設置スペースが必要
  • 対応ゲームがまだ限られる
  • 日本での入手性やサポートを確認する必要がある
  • 使う人を選ぶ

特に価格と設置場所は大きいです。

VRヘッドセットなら机の上に置けます。でも歩行デバイスは、生活空間にかなり入り込んできます。

これはもう、周辺機器というより家具に近いです。しかも動く家具。ちょっと主張が強い。

でも、そのぶん実現しようとしている体験も大きいです。

個人開発者やVR好きが見るべきポイント

Omni One for Questは、買うかどうかとは別に、VR体験を考える材料としてかなり面白いです。

見るべきポイントはこのあたりです。

  • VR内移動をスティック操作から身体操作へ変えると何が変わるか
  • 歩行、しゃがみ、ジャンプをゲーム設計にどう組み込むか
  • 移動デバイスがVR酔いにどう影響するか
  • 家庭用としてどこまでコンパクトにできるか
  • 対応ゲームが増えると市場が動くか

特に、VR酔いや身体感覚との関係は深掘りしたいところです。

自分の身体が動いている感覚と、映像の中の移動がうまく一致すると、VRの違和感が減る可能性があります。

一方で、装置の動き方やゲーム設計が合わないと、逆に違和感が出るかもしれません。

ここは今後も見ていきたいテーマです。

まとめ

Omni One for Questは、Meta Questに公式対応したVR歩行デバイスです。

Quest 2やQuest 3で使えるようになったことで、VRトレッドミルが少しだけ一般ユーザーに近づきました。

ただし、価格は2,595ドルとかなり高く、設置スペースも必要です。対応ゲームも増えている途中なので、すぐに誰にでもおすすめできる製品ではありません。

それでも、VRの中を自分の足で歩くという体験は、やっぱり強いです。

「見るVR」から「身体ごと入るVR」へ進むために、歩行デバイスは避けて通れないテーマだと思います。

Omni One for Questは、その未来をかなり現実寄りに見せてくれる製品です。

参考リンク

  • [Road to VR: Omni One is the First VR Treadmill with Official Support for Meta Quest](https://roadtovr.com/omni-one-first-vr-treadmill-quest-support/)
  • [Virtuix公式サイト](https://virtuix.com/)
  • [Omni One for Quest公式ページ](https://virtuix.com/omni-one-quest)